一目惚れした中二階のある家

ときめいた間取りを実現

当初、Kさまとはご実家を水廻りのリフォームをして二世帯にするというお話で進めていました。ですが、話を進めていくうちに、それだったら、ご実家と同じ敷地内に別邸二世帯住宅を建てましょうということになりました。（※別邸二世帯住宅とは、同じ敷地内に親世帯と子世帯がそれぞれ別の住宅を建てること）そして、新築についてお話をさせて頂いている時、ちょうどそのころ当社で新築住宅の工事をしていた『お山を眺めるのんびりhome』が完成しましたので、ご見学をしてもらいました。そのお家は、LDKの空間が四階層に分かれている中二階のあるお家で、無垢材を使用したナチュラルなデザインになっています。そのお家をご見学されたKさまは、その空間に一目惚れをされて、ご自邸の間取りにも取り入れることになりました。

スキップフロアとも呼ばれる中二階は、一つの空間の中で高低差のあるフロアを設ける間取りになっていて、床の高さが違うことで、メリハリを感じられます。そのスペースでは、勉強をしたり本を読んだり、様々な使い方をすることができます。Kさまのお家では、リビング側から使用できる半地下のスペースとキッチン側から使用できる中二階のスペースをつくりました。

階段は、リビングからは見えないキッチン側の隠れた位置にあるので、一見、どこから登るのかわからないような間取りになっています。また、二階には子ども部屋があります。なので、子ども達は、LDKを通るのが生活動線の中にありますので、顔を合わせる機会が増えて、コミュニケーションを取れる時間も多くなります。

踊り場から中二階と二階へそれぞれ分岐した階段の造り。二階の階段下は、収納スペースとして十分な広さがあるので、半地下から使用できるようにしました。吹き抜けは、せっかくの高低差のある空間を活かすためにも、腰壁で仕切ったり壁をつくらずに、スッキリとしたアイアン手摺りで開放感のある目線が通りやすいような空間に仕上げました。

スペースを広く使えるアイランドキッチン

アイランド型のキッチンは、キッチンスペースを広く確保する必要があるので、その分収納スペースなどを多く造ることができます。背面収納として使用するオープン棚は、針葉樹合板をブラウン色に塗装して造作しました。また、ダイニング横にある大きなニッチには、本棚になっています。リビングには、ソファではなく、大きなクッションを置いて暮らす予定なので、座っていながら手が届く高さに合わせています。

アーチ状の洗面室入口からは、可愛い洗面台が見えます。この洗面台は、アイカ工業(株)の製品で、Kさまから「これを使いたい！」というご希望がありましたので、図面設計の段階から洗面台を組み込んで考えていきました。アイカ工業(株)の洗面台は、鏡や洗面ボウル、棚などの組み合わせが自由に選べるようになっています。