4倍断熱と自然素材を活かした住まい
室内の暖かさを逃がさない癒やしの空間
2014年に竣工したこちらの住宅は、当社専務・濱野の自邸。当時採用を始めた4倍断熱や自然素材を活かした内装仕上げが大きな特徴となっています。
室内はご覧の通り、壁をウェスタンレッドシダーと珪藻土、床をボルドーパインの無垢フローリングで仕上げるなど、自然素材の質感にこだわりました。まるで自然の中で暮らしているかのような感覚になります。
広々としたリビングは、吹抜けのような大空間にしているのがポイント。平屋ながら開放感あふれた住み心地を感じられるのが嬉しいですね。また、日常の暮らしが単調にならないよう、寝室へ向かう書斎ルームはちょっと遊び心が感じられるスキップフロアになっています。
窓の大きさ・配置も考えられています。日射をできるだけ室内に取り込めるよう一般的には南・東面の窓を大きく・多くしますが、明るさを抑えた落ち着く空間にしたいとの考えから、あえて南・東面の窓を大きく・多くせず、森を眺めることができる北面に窓を積極的に付けるとともに、テラスドアから出入りできるウッドデッキも設けました。秋には目の前に紅葉が広がり、絶景を楽しめます。
ユーティリティのスペースを見ると、間仕切りされていても天井は張られていないことに気が付きます。実はこれ、冬季に気になる乾燥感を緩和するための工夫なんです。高断熱住宅では暖房シーズンに乾燥感が気になることがありますが、ユーティリティの洗濯物や扉を開けた浴室から出る水蒸気を上から室内全体に回すことで、一定の湿度を保ち乾燥感を緩和しようという考えです。
室内の快適性に関しては、4倍断熱によって申し分ありませんが、さらに室内の暖かさを逃がさないために“蓄熱”を強化しました。外壁の断熱材は2×4工法の躯体に約90mm、躯体の屋外側に約310mm、それぞれ施工していますが、躯体内の約90mmは熱を溜める蓄熱性がある木質繊維断熱材のウッドファイバーを使っています。また、内装下地の石膏ボードも2層張りすることによって、室内の暖かい空気の熱をできるだけ蓄熱できるようにしています。
外観は正面中央に重ね貼りしたウエスタンレッドシダーが印象的。時が経つにつれて表情が変化していく様子を楽しめそう。金属サイディングとの組み合わせにも個性が感じられます。
当社専務・濱野は「4倍断熱は実際に自ら建ててみたかったという想いがありましたが、設計にあたっては蓄熱効果も高めることによって、より快適性と省エネ性を引き上げることができればと考えました。プラン・仕様も含め、みなさんの家づくりの参考にしてもらえれば幸いです」と話しています。